ブラックホール · Tolman–Oppenheimer–Volkoff Limit

トルマン–オッペンハイマー–ヴォルコフ限界

中性子星が自己重力を支えられる質量の上限。中性子の縮退圧と核力でつり合っている中性子星は、質量がこの限界を超えると圧力で重力を支えきれず、ブラックホールへ崩壊する。値は内部の状態方程式に依存し、観測と理論からおおむね太陽質量の約2〜3倍と見積もられる。トルマンの一般相対論的平衡解をもとにオッペンハイマーとヴォルコフが1939年に定式化した。

分野
ブラックホール
英語名
Tolman–Oppenheimer–Volkoff Limit
主要な貢献者
リチャード・トルマン / ロバート・オッペンハイマー / ジョージ・ヴォルコフ

関連エントリ

物理概念シュワルツシルト半径ある質量がすべてその内側に収まると、光すら脱出できなくなる半径。回転も電荷も持たない球対称な質量に対する一般相対論の厳密解(シュワルツシルト解)から定まり、質量に比例して 2GM/c² で与えられる。この半径の位置が静的ブラックホールの事象の地平面に対応する。シュワルツシルトが1916年に一般相対論の最初の厳密解として導いた。物理概念事象の地平面ブラックホールにおいて、その内側からは光を含むいかなる情報も外部へ到達できなくなる境界面。地平面の内側で起きた出来事は外部の観測者から原理的に観測不可能となる。静的ブラックホールではシュワルツシルト半径の位置に一致する。地平面そのものは物質的な面ではなく、時空の因果構造によって定義される境界である。2019年に巨大ブラックホールの影が直接撮像された。物理概念特異点定理ペンローズとホーキングが1960年代に証明した、一般相対論において一定の物理的に妥当な条件のもとで時空の特異点が不可避的に生じることを示す一連の定理。十分に強い重力でいったん捕捉面が形成されれば、特異点形成は対称性などの特別な仮定によらず一般的に生じる。重力崩壊によるブラックホール内部の特異点や、宇宙の始まりの特異点の存在を示唆する。