ブラックホール · Penrose Process

ペンローズ過程

ペンローズが1969年に提案した、回転するブラックホールから回転エネルギーを取り出す機構。回転するカー・ブラックホールの事象の地平面の外側には、いかなる物体も静止できないエルゴ領域が存在する。この領域内で物体を二つに分裂させ、一方を負のエネルギーを持つ軌道でブラックホールに落とすと、もう一方は入射時より大きなエネルギーを持って脱出でき、正味でエネルギーが取り出される。

分野
ブラックホール
英語名
Penrose Process
主要な貢献者
ロジャー・ペンローズ

関連エントリ

物理概念チャンドラセカール限界白色矮星が自己重力を支えきれる質量の上限で、太陽質量の約1.4倍。白色矮星は電子の縮退圧という量子力学的な圧力で重力に対抗しているが、質量がこの限界を超えると縮退圧では支えきれず、中性子星やブラックホールへの重力崩壊、あるいはIa型超新星爆発に至る。チャンドラセカールが1930年代に相対論的縮退電子気体の理論から導いた。物理概念トルマン–オッペンハイマー–ヴォルコフ限界中性子星が自己重力を支えられる質量の上限。中性子の縮退圧と核力でつり合っている中性子星は、質量がこの限界を超えると圧力で重力を支えきれず、ブラックホールへ崩壊する。値は内部の状態方程式に依存し、観測と理論からおおむね太陽質量の約2〜3倍と見積もられる。トルマンの一般相対論的平衡解をもとにオッペンハイマーとヴォルコフが1939年に定式化した。物理概念シュワルツシルト半径ある質量がすべてその内側に収まると、光すら脱出できなくなる半径。回転も電荷も持たない球対称な質量に対する一般相対論の厳密解(シュワルツシルト解)から定まり、質量に比例して 2GM/c² で与えられる。この半径の位置が静的ブラックホールの事象の地平面に対応する。シュワルツシルトが1916年に一般相対論の最初の厳密解として導いた。