相対論 · Cosmic Censorship Hypothesis

宇宙検閲仮説

ペンローズが1969年に提唱した、重力崩壊で生じる特異点は必ず事象の地平面に覆われ、外部の観測者からは見えない(裸の特異点は形成されない)とする予想。これが成り立てば、特異点における物理法則の破綻が地平面の外の世界の予測可能性を損なわないことになる。一般相対論の枠内で未証明の重要な未解決問題であり、弱い形と強い形が区別される。

分野
相対論
英語名
Cosmic Censorship Hypothesis
主要な貢献者
ロジャー・ペンローズ

関連エントリ

物理概念ホログラフィック原理ある空間領域の重力を含む物理は、その領域を囲む境界面の上の自由度(情報)によって完全に記述できるとする原理。ブラックホールのエントロピーが体積ではなく地平面の面積に比例するという事実に着想を得て、トホーフトとサスキンドが提唱した。マルダセナのAdS/CFT対応はこの原理の具体的な実現例とされ、量子重力の有力な手がかりとなっている。物理概念弦理論と宇宙論物質の基本要素を点ではなく一次元的に広がった弦とみなす弦理論を、宇宙の初期や進化の記述に応用する分野。弦理論は重力を量子論的に含みうる候補理論であり、余剰次元やブレーンの動力学を用いて、ビッグバンに代わる宇宙の始まりや、インフレーションの起源、多数の真空からなる景観などが議論される。観測的検証は依然として大きな課題である。物理概念ループ量子重力一般相対論を背景時空に依存しない形で正準量子化しようとする量子重力理論。空間そのものがスピンネットワークと呼ばれる離散的な構造からなり、面積や体積が最小単位を持つ量子化された量になると予言する。弦理論と異なり余剰次元や超対称性を前提とせず、時空の幾何そのものの量子化を目指す。初期宇宙の特異点を回避するループ量子宇宙論も研究されている。