天体物理 · Origin of the Gravitational-Wave Background

重力波の背景放射の起源

解明状況:部分的に解明

2023年、世界各地のパルサータイミングアレイが、宇宙全体に満ちる超低周波の重力波の「うなり(背景放射)」の証拠を報告した。波長は数光年にも及ぶ。最有力の起源は、合体しつつある無数の超大質量ブラックホール連星が重ね合わさって生む信号だが、初期宇宙の相転移や宇宙ひも(コズミックストリング)といった、より新奇な現象が寄与している可能性も残されている。信号の正確な起源や、複数の要因がどう混ざっているのかはまだ特定されておらず、今後の精密観測による解明が待たれている。

分類
天体物理
現在の解明状況
部分的に解明
関連ミッション・観測機器
  • NANOGrav
  • European Pulsar Timing Array
  • LISA(ESA)
関連機関
  • NASA
  • ESA

最新の研究動向

現在の解明状況は「部分的に解明」です。 NANOGrav、European Pulsar Timing Array、LISA(ESA)といった観測・ミッションを通じてデータの蓄積が進められています。 研究は主に NASA・ESA などの機関が担っています。 ただし確定的な結論には至っておらず、観測精度の向上や新たな理論の検証が続いています。

この問いはまだ解明されていない(acceptedAnswer: null)。 本ページは確定した答えを提示するものではなく、現在の研究状況を構造化して示すものである。

関連エントリ

宇宙の謎天の川銀河の衛星銀河問題冷たいダークマターに基づく宇宙構造形成のシミュレーションは、天の川銀河のような大きな銀河の周りに、数百個もの小さな暗黒物質の塊(サブハロー)が群がると予言する。ところが、実際に観測される衛星銀河の数はそれよりずっと少ない。この食い違いが「行方不明の衛星問題」である。暗すぎて見えていないだけ、星形成が抑えられて光らないハローが多い、あるいはダークマターが「冷たく」はなく性質が異なる、といった説明が提案されている。観測技術の向上で矮小銀河が次々見つかりつつあるが、完全な決着はついていない。宇宙の謎ミューオンの異常磁気能率素粒子ミューオンは小さな磁石としてふるまい、その強さ(異常磁気能率、g−2)は標準模型で極めて精密に計算できる。米フェルミ研究所の実験はこの値を世界最高精度で測定し、ある理論計算とは大きくずれているように見えた。このずれが本物なら、未知の粒子や力が背後に潜む兆候となりうる。ところが近年、強い相互作用の寄与を格子計算で見積もると、理論値が実験値に近づくとの結果も現れ、理論計算どうしが食い違っている。本当に標準模型を超える物理の兆しなのかは、まだ決着していない。宇宙の謎ダークエネルギー1998年、遠方の Ia 型超新星の観測から、宇宙の膨張が減速ではなく「加速」していることが発見された。この加速を引き起こす未知のエネルギーがダークエネルギーである。現在の宇宙のエネルギー総量の約7割を占めると見積もられているが、その正体はまったく分かっていない。アインシュタインの宇宙定数(真空のエネルギー)なのか、時間とともに変化する未知の場なのか、あるいは一般相対性理論そのものの修正が必要なのか、複数の仮説が競合している。