宇宙論 · Anthropic Principle

人間原理

観測される宇宙の性質は、観測者である我々が存在しうるという条件によって制約を受ける、という考え方。物理定数や宇宙の初期条件が生命の存在に都合よく見える「微調整」を、観測者がいる宇宙しか観測されえないという選択効果として論じる。観測事実の解釈にとどめる弱い人間原理と、宇宙はそのように在らねばならないとする強い人間原理が区別される。

分野
宇宙論
英語名
Anthropic Principle
主要な貢献者
ブランドン・カーター / ジョン・バロウ / フランク・ティプラー

関連エントリ

物理概念フェルミのパラドックス広大で古い宇宙には知的文明が多数存在してもよいはずなのに、その存在の証拠が全く見つからないという矛盾。物理学者フェルミの「みんなどこにいるのか」という問いに由来する。銀河は十分古く、文明が拡散する時間も十分あったはずだという推論と、観測上の沈黙との食い違いを指す。地球外文明の希少性、自滅、検出の困難さなど多様な説明が提案されている。物理概念ドレイク方程式我々の銀河系内で交信可能な地球外文明の数を見積もるための式。恒星の形成率、惑星を持つ割合、生命や知性が生じる確率、文明が交信し続ける期間などの因子の積で表される。ドレイクが1961年に地球外知的生命探査(SETI)の議論を整理するために提案した。各因子の値の不確かさが大きく、答えを一意に与えるより議論の枠組みとしての意義が大きい。物理概念カルダシェフ・スケール文明の技術的発展段階を、利用可能なエネルギーの規模で分類する尺度。天文学者カルダシェフが1964年に提案し、母星から得られる全エネルギーを使うタイプI、恒星全体のエネルギーを使うタイプII、銀河規模のエネルギーを使うタイプIIIに大別する。地球外文明の検出可能性や、宇宙規模の人工構造(ダイソン球など)を論じる際の枠組みとして用いられる。