Solar System
太陽系の天体カタログ
太陽系を構成する惑星・準惑星・衛星・彗星・小惑星、そして太陽系外から訪れた恒星間天体を、軌道・質量・大気・探査ミッションとともに整理する。
惑星8
惑星
水星
Mercury
太陽に最も近い最小の惑星。大気がほとんどなく昼夜の温度差が極端に大きい。表面はクレーターに覆われ月に似る。自転と公転が3:2で共鳴している。
惑星
金星
Venus
地球とほぼ同じ大きさの惑星。厚い二酸化炭素の大気と濃硫酸の雲による暴走温室効果で、表面温度は約460℃に達し太陽系で最も高温。自転は逆向きで非常に遅い。
惑星
地球
Earth
液体の水と生命を持つ唯一知られた惑星。窒素と酸素の大気と磁場が生命を守る。表面の約7割が海洋で覆われ、活発なプレートテクトニクスを持つ。
惑星
火星
Mars
酸化鉄で赤く見える惑星。希薄な二酸化炭素の大気を持ち、太陽系最大の火山オリンポス山と巨大渓谷マリネリス峡谷がある。かつて液体の水が存在した痕跡が残る。
惑星
木星
Jupiter
太陽系最大の巨大ガス惑星。水素とヘリウムが主成分で、何百年も続く巨大な高気圧の渦「大赤斑」を持つ。多数の衛星と微弱な環を伴い、強力な磁場と放射線帯を持つ。
惑星
土星
Saturn
壮大な環で知られる巨大ガス惑星。環は主に氷の粒子からなる。水素とヘリウムが主成分で平均密度は水より低い。多数の衛星を持ち、最大の衛星タイタンは厚い大気を持つ。
惑星
天王星
Uranus
横倒しの自転軸を持つ氷の巨大惑星。水・アンモニア・メタンの氷を多く含む。大気中のメタンが赤色光を吸収するため青緑色に見える。希薄な環と多数の衛星を持つ。
惑星
海王星
Neptune
太陽系最遠の氷の巨大惑星。メタンを含む大気で濃い青色に見える。太陽系で最も激しい風が吹き、暗斑と呼ばれる嵐が現れる。逆行軌道を持つ衛星トリトンを伴う。
準惑星5
準惑星
冥王星
Pluto
かつて第9惑星とされたカイパーベルトの代表的準惑星。岩石と氷からなり、ハート形の窒素氷原トンボー領域を持つ。衛星カロンと共通重心を回る連星的な系を形成する。
準惑星
エリス
Eris
散乱円盤に属する準惑星で、質量は冥王星をわずかに上回る。発見が惑星の定義見直しのきっかけとなった。衛星ディスノミアを持ち、表面はメタン氷に覆われる。
準惑星
マケマケ
Makemake
カイパーベルトの明るい準惑星。表面はメタンやエタンの氷に覆われ赤みを帯びる。冥王星に次ぐ明るさを持つ古典的カイパーベルト天体で、暗く小さな衛星が1つ確認されている。
準惑星
ハウメア
Haumea
高速自転のため楕円体に大きく引き伸ばされたカイパーベルトの準惑星。約4時間で1回転する。環と2つの衛星を持ち、衝突で生じた天体族の母体と考えられている。
準惑星
ケレス
Ceres
小惑星帯にある最大の天体で唯一の準惑星。岩石と氷からなり、内部に水を含むと考えられる。オッカトル・クレーターの明るい斑点は塩の堆積物で、探査機ドーンが詳細に観測した。
衛星15
衛星 · 地球の衛星
月
Moon
地球唯一の衛星で、太陽系で5番目に大きい。潮汐ロックにより常に同じ面を地球に向ける。表面は玄武岩の海とクレーターからなり、人類が降り立った唯一の地球外天体。
衛星 · 火星の衛星
フォボス
Phobos
火星の内側の衛星で、いびつな形をした小天体。火星に非常に近い軌道を1日に約3周し、潮汐力で徐々に火星へ近づきいずれ崩壊すると予測される。捕獲された小惑星との説がある。
衛星 · 火星の衛星
ダイモス
Deimos
火星の外側にある小さく暗い衛星。フォボスよりさらに小さく、いびつな形をする。表面はレゴリスに覆われ滑らかに見える。捕獲された小惑星との説がある。
衛星 · 木星の衛星
イオ
Io
木星のガリレオ衛星で、太陽系で最も火山活動が活発な天体。木星の潮汐力による加熱で硫黄や二酸化硫黄を噴き上げる。表面は硫黄化合物で黄や赤に彩られる。
衛星 · 木星の衛星
エウロパ
Europa
氷の地殻の下に液体の海を持つと考えられる木星のガリレオ衛星。表面は割れ目の走る滑らかな氷で覆われる。地下海は生命存在の可能性が議論される注目天体。
衛星 · 木星の衛星
ガニメデ
Ganymede
太陽系最大の衛星で水星より大きい。固有の磁場を持つ唯一の衛星で、氷の地殻の下に地下海を持つと考えられる。木星のガリレオ衛星のひとつ。
衛星 · 木星の衛星
カリスト
Callisto
木星のガリレオ衛星で、太陽系で最もクレーターに覆われた古い表面を持つ。岩石と氷がほぼ均一に混じり地質活動はほとんどない。木星の強い放射線帯の外側を回る。
衛星 · 土星の衛星
タイタン
Titan
土星最大の衛星で太陽系で2番目に大きい。厚い窒素の大気を持つ唯一の衛星で、地表にはメタンの川や湖が存在する。生命の起源研究の対象として注目される。
衛星 · 土星の衛星
エンケラドゥス
Enceladus
氷に覆われた土星の小衛星。南極付近の割れ目から水蒸気と氷の粒を宇宙へ噴き出し、土星のE環の供給源となる。地下海を持ち生命存在の可能性が議論される。
衛星 · 天王星の衛星
ミランダ
Miranda
天王星の衛星で、断崖や谷が入り混じる極端に多様な地形を持つ。高さ約20kmに及ぶ崖ヴェローナ断崖がある。過去の衝突と再集積を示すと考えられる。
衛星 · 海王星の衛星
トリトン
Triton
海王星最大の衛星で、惑星の自転と逆向きに公転する珍しい逆行衛星。捕獲されたカイパーベルト天体と考えられる。窒素の間欠泉が活動し、表面は窒素氷に覆われる。
衛星 · 冥王星の衛星
カロン
Charon
冥王星最大の衛星で直径は冥王星の約半分。共通重心が冥王星の外にあり、二重天体的な系を形成する。北極部に赤褐色の領域モルドールがある。
衛星 · 天王星の衛星
タイタニア
Titania
天王星最大の衛星。氷と岩石からなり、表面には大きな峡谷や断層が刻まれている。過去に地質活動があったことを示す。ボイジャー2号が接近観測した。
衛星 · 土星の衛星
レア
Rhea
土星で2番目に大きい衛星。氷を主成分とし、クレーターに覆われた古い表面を持つ。希薄な酸素と二酸化炭素の大気が検出されている。
衛星 · 土星の衛星
イアペトゥス
Iapetus
土星の衛星で、片半球が暗く片半球が明るい二色の表面で知られる。赤道に沿って巨大な尾根が走る独特の地形を持つ。氷と岩石からなる。
彗星2
小惑星6
小惑星
ベスタ
4 Vesta
小惑星帯で2番目に重い天体。分化した内部構造を持ち、表面は明るい。南極付近に巨大な衝突盆地レアシルヴィアがある。地球に落ちるHED隕石の母天体とされ、探査機ドーンが周回観測した。
小惑星
イトカワ
25143 Itokawa
JAXAの探査機はやぶさが世界で初めて表面サンプルを採取・地球帰還させた地球近傍小惑星。岩塊が緩く集まったラッコのような形のラブルパイル天体で、太陽系初期の物質を保つ。
小惑星
リュウグウ
162173 Ryugu
JAXAの探査機はやぶさ2がサンプルを持ち帰った炭素質の地球近傍小惑星。コマ型のラブルパイル天体で、水や有機物を含み太陽系の起源を探る手がかりとなる試料が分析されている。
小惑星
アポフィス
99942 Apophis
2029年に地球へ極めて接近する地球近傍小惑星。発見当初は衝突が懸念されたが、その後の観測で当面の衝突はないと確認された。接近時の観測機会が注目されている。
小惑星
ベンヌ
101955 Bennu
NASAの探査機オシリス・レックスがサンプルを採取し2023年に地球へ帰還させた炭素質の地球近傍小惑星。水や有機物を含むラブルパイル天体で、将来地球に接近する可能性が監視されている。
小惑星
アロコス
486958 Arrokoth
探査機ニューホライズンズが2019年に接近観測した、これまでに探査された最遠のカイパーベルト天体。2つの平たい塊がつながった雪だるま状の構造を持ち、太陽系形成初期の姿を保つ始原天体。