宇宙論 · Cosmological Lithium Problem

宇宙のリチウム問題

解明状況:未解明

ビッグバン直後の元素合成(ビッグバン元素合成)の理論は、水素・ヘリウムの存在量を見事に説明し、宇宙論の大きな成功とされる。ところがリチウム7だけは、理論が予言する量より、古い星の観測から求めた量が3分の1ほども少ない。この食い違いがリチウム問題である。観測の見積もり誤差、星の内部でのリチウムの破壊、あるいは初期宇宙における未知の素粒子過程など、いくつもの説明が試みられているが、決定的な解決には至っておらず、標準宇宙モデルに残る数少ない綻びの一つである。

分類
宇宙論
現在の解明状況
未解明
関連ミッション・観測機器
  • Planck(ESA)
関連機関
  • ESA
  • CERN

最新の研究動向

現在の解明状況は「未解明」です。 Planck(ESA)といった観測・ミッションを通じてデータの蓄積が進められています。 研究は主に ESA・CERN などの機関が担っています。 ただし確定的な結論には至っておらず、観測精度の向上や新たな理論の検証が続いています。

この問いはまだ解明されていない(acceptedAnswer: null)。 本ページは確定した答えを提示するものではなく、現在の研究状況を構造化して示すものである。

関連エントリ

宇宙の謎銀河回転曲線問題(MOND対ダークマター)渦巻銀河の外縁部にある星やガスは、目に見える物質の重力から予想されるよりずっと速く回転している。標準的にはこれを、見えないダークマターのハローが及ぼす余分な重力で説明する。一方、修正ニュートン力学(MOND)は、加速度が非常に小さい領域で重力の法則そのものが変わるとして、ダークマターなしに回転曲線を説明しようとする。MOND は個々の銀河の回転を驚くほどよく再現するが、銀河団や宇宙論的スケールでは難点がある。どちらが正しいか、あるいは両者の折衷が必要かは未解明である。宇宙の謎超大質量ブラックホールの急成長ほとんどの銀河の中心には、太陽の数百万から数十億倍もの質量を持つ超大質量ブラックホールが存在する。ところが、宇宙誕生からわずか数億年という初期の時代にも、すでに太陽の10億倍級のブラックホールが見つかっている。通常の物質降着で星質量のブラックホールがそこまで成長するには時間が足りず、これほど短期間でどうやって巨大化したのかは大きな謎である。巨大ガス雲が直接崩壊してできる「重い種」や、暴走的な合体・降着などが提案されているが、確定的な答えはない。宇宙の謎超高エネルギー宇宙線の起源宇宙からは、人類が加速器で作れる最高エネルギーをはるかに超える、桁外れに高いエネルギーを持つ粒子(超高エネルギー宇宙線)が飛来している。これほどの粒子をどんな天体がどのように加速しているのかは未解明である。活動銀河核、ガンマ線バースト、衝撃波などが候補とされるが、宇宙線は荷電粒子のため銀河磁場で進路が曲げられ、発生源の方向を正確にたどれないことが特定を難しくしている。さらに高エネルギー側でスペクトルが急に減る現象(GZK 限界)の解釈も完全には決着していない。